働く母ちゃんの「お金」とゆるく向き合うブログ

30代共働き夫婦+子ども1人。子育てと仕事の両立、時短ワーキングマザーの葛藤、家計管理、家探しの事などをゆるく綴っています。

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元人事担当者がお伝えする、育児休業からの職場復帰マニュアル。「元の職場に戻れるのか」問題。

こんばんは、働く母ちゃんです。

 

もう6月なので旬の時期を外した感がありますが、タイトルのことを記事にしたいと思います。

 

働く母ちゃんは、今は別の部署におりますが、過去、人事を数年経験しました。そして、自分自身も去年の春に職場復帰。戻る側の立場、それを受け入れる側、両方を経験してわかる、職場復帰のマニュアルをご紹介したいと思います。これから職場復帰される方に、少しでも参考になれば嬉しいです!

 

 育児休業からの職場復帰。「元の職場に戻れるの?」

考える女性

 

元の職場に戻りたいアナタへ。「原職復帰」の原則をご存知ですか?

 

もし、復帰に悩んでいる人がここをご覧になっていたら、職場復帰後は新しい仕事がしたいですか?それとも以前と同じ職場がいいですか?

 

厚労省の指針では、「会社は復帰者が元の職場に戻れるよう配慮すること」としています。(これを原職復帰と言います。)

 

会社の規程で「就業規則」や「育児休業規程」などに、このあたりの取扱いが書いてあると思います。でも残念ながらこれは法律で決められていることではなく、あくまでも「配慮すること」という指針レベルなので、そうならない場合も当然あります。

 

人事経験者として、一応会社の立場から言わせて頂くと、「後任の人がきて人員が足りている」「状況が変わり人員を減らさなければならない」など、いろいろなケースがありますので、必ずしも「原職復帰」ができない場合もあるのです。

 

 そもそも、人員配置や異動の権限は誰が持っているの?

 

これは職場復帰の時に限らずですが、そもそも人員配置・異動・転勤の権限は誰がもっているのか?について。基本的には当然人事権は会社側にあって、個人の希望で決まるものではありません。そして、基本的には辞令を拒否することはできません。

 

「でも『会社が決める』って、結局だれ?」ということについてですが、もしあなたが、育休中であっても社内の情報にアクセスできるのであれば、「業務分掌規程」や「職務権限規程」といったものの見て頂ければ記載されていると思います。

 

でもまぁ、「そんなの見れないよ(知らないよ)」という方のために。一般論で言うと、現場のトップ(部長クラス以上)がその権限を持っていて、全社をとりまとめするのが人事、ということが多いと思います。実際のところは、人事と職場の責任者の協議である程度決まり、最終的には役員クラスの承認を得て決定、ということになります。(協議の方法、稟議の方法もいろいろありますが、それは大きな問題ではないので割愛。)

 

で、大事なのはここからですが、部長クラス以上がその権限を持つといっても、部長が自分の配下の部署すべての人員状況を把握しているわけではないんですよね。ですから当然、人を動かすときには、部長は課長などの現場をよくわかっている人に状況確認を行うはずです。(そうではない独断派の部長ならごめんなさい。)

 

フロー図にしてみると↓こんな感じ。人事異動の決定フロー

で、言いたいのは、「課長(直属上司)は、人員配置の決定権は持っていないけれど、部長に意見具申できる立場にはあるよ。だから元の職場に戻りたいなら、課長に意向を伝えた方がいいよ。」ということです。部長・本部長・役員とそういった会話をするのは難しくても、課長クラスなら話がしやすいですよね。

 

ただ、大前提として、今まで書いてきたような、誰が人員配置の決定権を持っていて、どういう流れで決まるかは企業によって違いますので、できれば先輩ママ社員などにも聞いてみるといいと思います。

 

上司に「職場に戻りたい意思」を伝えるタイミングは?

 

もし、あなたが元の職場に戻りたいのであれば、育休中から、むしろ産休前からでもいいと思います、その意思を上司に伝えておきましょう。

 

もしさらにやれることがあるとしたら、産休・育休中も、数ヶ月に一度でいいので近況程度のメールのやりとりをするなど、自分の存在を忘れられないようにしておくのも効果的です。

 

でも、課長が自分の産休・育休中に変わってしまった!という場合もありますよね。その場合は、どこまで効果があるかわかりませんが、職場のことをよくわかっている先輩社員経由で新しい上司に相談、でしょうか。(結局、部長が課長に聞くように、課長自身がわからなければ在籍期間の長い社員に聞くと思いますので。でも、確度は下がりますね。)

 

そんなこんなで、あなたの意思を伝えるなら早い方がいいです。例えば、4月に職場復帰を予定している方。4月はあなたの職場復帰のタイミングであるとともに、会社全体も人員配置を変える時期でもあるんですよね。

 

あなたの会社では、4月の辞令はいつ頃発表されますか?2月?3月?少なくともその前に伝える必要がありそうです。(厳密に言うと、社内発表前に様々な手続きがありますから、事例発表直前では間に合いません。)

 

それから、職場復帰の際は元の職場に戻りたくない!新しい仕事がしたい!という人へ。それはもう、人事に希望を伝えることぐらいしか思いつきません、すみません!

 

職場復帰後、全然違う職場になりそう!拒否できる?

職場復帰後の職務が自分の意向と全然違う場合。前述の「原職復帰」は残念ながら会社の義務ではありません。会社の立場からすると、育休者が休んでいる1年ぐらいの間に会社の状況は変わりますから、絶対に元の職場へ、とは約束できないのです。

 

では、希望しない部署への異動を言い渡された場合、拒否できるか。基本はできないと思った方がいいです。育休者の職場復帰だけでなく、通常の異動・転勤などもそうですが、人員配置は会社が決定するものだからです。もし、明らかな不利益変更を一方的にされたという場合は、戦う余地はあるかもしれません。

 

まとめ。

 

ということで、結論をまとめると、「前の職場に戻りたいならなるべく早めに上司に伝えておいた方がいい」ということになります。

 

もしかしたら、産休前の職場が嫌で嫌で仕方ない、復帰後は新しい職場に行きたい!という人もいるかもしれません。

 

ですが、職場復帰後、慣れない仕事と子育ての両立はかなり大変だと覚悟した方がいいと思います。職場復帰をスムースにするためにも「原職復帰」の指針があるんですよね。

 

あと、職場復帰については、上司や人事担当者に不安な点はなんでも聞いて、事前にできるだけ不安の芽を摘んでおくことも大事!機会があれば別記事で書きたいと思います。

 

今日もお読みくださりありがとうございます。